診療科概要
特任教授 山髙篤行の治療方針
この子が自分の子供なら、
どのように診断し、いかなる手術を選択し、どのように術後管理を行うかを考えていく・・・
それが私の治療方針です。
順天堂大学小児外科・小児泌尿生殖器外科は、1968年 (昭和43年) 4月、駿河敬次郎初代教授 (現名誉教授)
により、日本の医療機関の中で、最初の小児外科学講座として誕生いたしました。以来、国内外で小児外科医療のリーダーシップをとり続け、現在、日本小児外科学会認定指導医・専門医6名を含む、合計22名のスタッフのもと、診療・研究・教育に大きく貢献しております。
また、当科はお子さまの術後の痛みの軽減・早期回復に配慮した低侵襲手術 (腹腔鏡手術・胸腔鏡手術・ロボット支援下手術) の拠点でもあります。
外来診療
都内近郊に留まらず全国各地から受診されるお子さまも多く、年間1,100例を越える手術を行っております。
大学病院の特性から、小児科、産科をはじめとする関連診療科と密接かつ迅速な連携を取ることができるため、複雑な疾患を持つお子さまに対しても最適な治療を提供することができます。
当科は、小児の腹部、呼吸器、泌尿生殖器など幅広い疾患の専門性を有することから、お子さまの主治医として包括的な治療を提供することができます。また、院内の成人診療科 (
婦人科、
消化器内科など)
へのスムーズなトランジションができるため、長期的な経過観察が必要な疾患であっても、安心して治療を受けていただくことができます。
疾患ごとの治療経験数については
診療実績をご覧ください。
初めて当科を受診される際には紹介状をご持参ください。紹介状が無い場合でも受診は可能ですが、
初診時選定療養費として別途自費にて11,000円 (税込) を申し受けます。
当院は、東京駅や羽田空港からのアクセスがよく、全国各地からご来院いただいております。遠方からの受診相談も受け付けておりますので、気兼ねなくご相談ください。
国外からお越しの方へ
外来担当医のほとんどは
海外留学の経験があります。英語での対応も可能ですので遠慮なくご相談ください。
(Please inform us if you wish to communicate in English. English speaking doctors, who have spent years studying in
USA or UK, will help you. For other languages, we recommend you come with a translator.)
胎児診断を受けられたご家族の皆さま
当科では、お腹の赤ちゃんに外科疾患が疑われたご家族に、出生前の面談を行っております。赤ちゃんが生まれる前に病気とその治療法を知ってもらうことにより、少しでもご家族の不安を和らげることができればと考えております。他院で胎児診断を受けられた場合でも受診が可能ですので、胎児診断コンサルテーション外来 (金曜日午後) へご相談ください。遠方にお住まいの方でも
オンラインによる面談が可能ですので、気兼ねなくお問い合わせください。
胎児診断された外科疾患の中には、内視鏡手術により少ない負担で治療できるものもあります (肺気道奇形、食道閉鎖症、
胆道拡張症、
胆道閉鎖症、
水腎症など)。当科は小児に対する低侵襲手術の豊富な経験がございますので、大切なお子さまに最適な治療を提供したいと考えております。
2020年09月17日
順天堂CO-CORE 瀬尾 尚吾、山本 祐華 (産科)
生まれて来る赤ちゃんにベストな医療を!
胎児診断と小児外科医療で子どもたちの未来を守る順天堂医院
おなかの中にいる赤ちゃんの状態を調べ、出生前から赤ちゃんにとって最適な療育環境を準備する「胎児診断」。順天堂大学医学部附属順天堂医院の産科では、希望される患者さんに胎児診断を行い、万が一胎児に異常が見つかってしまった場合には速やかに小児外科をはじめとする小児外科系各科・小児科と連携し、出生前・出生後の治療へとつなげています。最新の胎児診断と小児外科医療について、産科の山本祐華外来医長と小児外科・小児泌尿生殖器外科の瀬尾尚吾病棟医長が語り合いました。
入院診療
国内最大規模の小児外科病床
(42床) を有しております。学会認定指導医のもと、毎朝のカンファレンスで入院中の全てのお子さまの病状検討を行い、治療方針を決定しております。夜間休日を含め、上級医を含む3名の医師が24時間待機しており、緊急手術やお子さまの病状の変化に迅速に対応できる体制を整えております。
小さなお子さまは、お母さまもしくはお父さまが付き添いでの入院が可能です。お仕事などで付き添いでの入院が難しい場合でも、チャイルドライフスペシャリスト (Child Life Specialist:
CLS) を含む病棟保育士、臨床心理士が、入院中のお子さまの不安を軽減できるようサポートいたします。また、入院が長期に渡るお子さまに対しては、発達の妨げにならないように、リハビリテーションを積極的に行っております。
小児病棟について詳しくはこちらをご覧ください。複雑な疾患のお子さまの治療に当たっては他職種カンファレンス
(医師、看護師、理学療法士、薬剤師、栄養士、臨床心理士) も行っております。退院後も自宅での医療ケアが必要なお子さまには、
医療サービス支援センターと連携し、円滑に外来診療へ移行ができるようサポートいたします。
手術について
大学病院として国内最多の手術を行っております。
- 年間手術総数(全身麻酔下):約1,100例
- 新生児外科症例数:約65症例
平日は火曜日を除く全ての曜日で手術を行っており (緊急手術は火曜日も行っております) 、土曜日には
日帰り手術も行っております。緊急手術は夜間休日問わず、必要に応じて常時行える体制が整っております。
麻酔科医も新生児・小児麻酔に精通しており、お子さまに優しく、安全な麻酔を提供しています。
高度な先端医療を推進しながら、何よりも安全第一の手術を心がけております。当院での手術を希望される方は、どうぞ気兼ねなく
お問い合わせください。
インタビュー記事
2021年8月31日
順天堂CO-CORE 医療サービス支援センター 古賀 寛之
顔が見え、心の通う「仁」の医療連携をめざして
医療機関の機能分化が進む今、患者さんが病状にあった適切な治療を継続的に受けるために不可欠なのが、高度急性期病院と地域の医療機関との連携です。順天堂医院では、医療サービス支援センターを中心に、地域の連携医療機関との協力体制を整え、患者さんが入院前から退院後に至るまで安心して過ごせるようさまざまなサポートを充実させています。医療連携の現場に携わる山路センター長と3人の先生方に、コロナ禍での医療連携、順天堂医院の特色、ITの活用など、順天堂医院の医療連携の「いま」について語っていただきました。
2021年08月17日
順天堂CO-CORE 山髙 篤行
技術的にもとても難しく、大きな責任感を伴う小児の手術だからこそ、「この子が自分の子どもなら」という気持ちで取り組む
順天堂医院の小児外科・小児泌尿生殖器外科は、脳、目、心臓、骨以外のほぼ全身の疾患を対象に、年間約1000件以上の手術を行っています。そんな小児外科を率いる山髙篤行教授は、先天性疾患や難病を抱える子どもたちを救うスペシャリスト。「この子が自分の子供なら、どのように診断し、いかなる手術を選択し、どのように術後管理を行うかを考えていく」という言葉を治療方針として掲げ、患児にとっての最善のために全力を尽くしています。その中でロボット支援手術にも力を注ぐなど常にチャレンジを続ける山髙教授に、小児外科手術にかける想いを語ってもらいました。
2020年10月01日
男女共同参画推進室 山髙 篤行・有井 瑠美
常に創意工夫を求められる小児外科の手術に魅せられて。
多様な働き方を認める医局で更なる高みを目指す女性医師!
1968年、国内初の小児外科学講座として誕生した順天堂大学小児外科学講座。患者さんの年齢や身体の強さによって異なる対応が求められる「型にあてはまらない手術」が特徴です。山髙篤行主任教授が牽引し最先端外科医療を推し進める順天堂小児外科には、女性医師を含む多くの若手医師が集まっています。今回は特任准教授に就任した有井瑠美先生と主任教授の山髙先生に、平澤恵理男女共同参画推進室副室長がお話を伺いました。
2020年09月29日
順天堂CO-CORE 越智 崇徳
的確な手術により、健康児と変わらない暮らしへ。
新生児を先天性の病から救う順天堂医院小児外科
順天堂大学医学部附属順天堂医院 (以下、順天堂医院) の小児外科・小児泌尿生殖器外科
(以下、小児外科)
は、1968年、日本で最初の小児外科学講座としてスタート。大学病院としては日本最多の手術件数・症例数・病床数を誇り、小児への負担が少ない内視鏡手術やダ・ヴィンチロボット支援手術にも積極的に取り組んでいます。今回は、新生児外科を専門とする越智崇徳准教授が新生児外科治療の最前線を語ります。
2020年09月17日
順天堂CO-CORE 瀬尾 尚吾、山本 祐華 (産科)
生まれて来る赤ちゃんにベストな医療を!
胎児診断と小児外科医療で子どもたちの未来を守る順天堂医院
おなかの中にいる赤ちゃんの状態を調べ、出生前から赤ちゃんにとって最適な療育環境を準備する「胎児診断」。順天堂大学医学部附属順天堂医院の産科では、希望される患者さんに胎児診断を行い、万が一胎児に異常が見つかってしまった場合には速やかに小児外科をはじめとする小児外科系各科・小児科と連携し、出生前・出生後の治療へとつなげています。最新の胎児診断と小児外科医療について、産科の山本祐華外来医長と小児外科・小児泌尿生殖器外科の瀬尾尚吾病棟医長が語り合いました。
2020年05月07日
順天堂CO-CORE 山髙 篤行
低侵襲手術のトップランナー 小児最先端外科医療の拠点 順天堂小児外科
日々進化する外科手術の世界。1999年に登場した手術用ロボット「ダ・ヴィンチ」は、腹腔鏡・胸腔鏡手術のように低侵襲でありながら開腹・開胸手術なみの高精度の手術を可能にしました。順天堂大学医学部附属順天堂医院の小児外科・小児泌尿生殖器外科は、わが国で唯一、小児の外科手術に「ダ・ヴィンチ」によるロボット支援手術を導入している診療科です。
これまで多くの難治症例を治療してきた同小児外科主任教授の山髙篤行先生に、ロボット支援手術や小児外科での手術への取り組みについてくわしく解説していただきました。
小児医療をサポートしてくださるみなさまへ
奨学寄付金のお願い
順天堂大学医学部小児外科・小児泌尿生殖器外科
"The child is first and always !!"
(いつだって子供が最優先)
欧米社会では、“The child is first and always” (いつも子供が最優先) といわれているように、子供はまず第一、そして宝として扱われ、小児外科医療の経営・臨床・研究は寄付金
(ドネーション) により大きく支えられております 。「奨学寄付金」とは民間企業や個人等から学術研究や教育の充実などのため
- キズの小さい・痛みの少ない、すなわち侵襲の少ない手術を考え、臨床応用するためには、多くの基礎研究が必要です。多施設ではみられない、当科で施行している胸腔鏡手術・腹腔鏡手術・後腹膜鏡手術 (当科ホームページ
手術例供覧をご参照下さい) も、これらの寄付金に支えられた地道な基礎研究の積み重ねにより実現してまいりました。
- 病気の原因を調べることも、大学病院の大きな使命の一つですが、そのためには多くの基礎・臨床研究が必要です。
- 病院を訪れる、または入院する子供たちのために、病棟や外来の環境を整備することも、極めて大切なことであります。
私ども順天堂大学小児外科は、昭和43年に日本の大学・医療機関の中で初めての小児外科学講座として誕生し、診療実績のみならず、研究面でも世界の小児外科医療において、リーダーシップを取っております
(当科のホームページ 手術症例数などの診療実績・研究活動ご参照下さい)
。
しかしながら、昨今の「医療機器価格の高騰化」、「私学助成の削減」などにより医療界、特に小児医療を取り巻く環境は極めて厳しい状況となっております。このような中で、病めるお子様へ安全かつ低侵襲、そして最先端の医療を提供できるよう、私どもは現在も診療・臨床教育・研究においてたゆまぬ努力を日々積み重ねております。
つきましては、小児外科医療における臨床・基礎研究と医療環境整備の重要性のご理解のもとに、順天堂大学小児外科を支援して下さる皆様に奨学寄付金の募集をお願い申し上げる次第です。寄付金はあくまで任意によるもので、皆様の善意のご寄付を小児外科の、
- 臨床・基礎研究
- 子供に優しく安全な医療・手術の考案・開発
- 最先端医療の導入
- 医療環境・機材の充実
などに有効に活用させて頂くために設置しております。皆様の格別のご協力をお願い致します。
寄付金の申し込みについて
寄付金にご協力頂ける際には、大変ご面倒をおかけいたしますが、順天堂大学小児外科学講座秘書 高井・藤縄・齋藤 (TEL:
03-3813-3111 内線3339) までお申し出いただければ幸いです。
寄付金の具体的な使途について
ご協力いただいた寄付金は、お申し出のありました皆様のご意向にも基づきまして、臨床・基礎研究費、医療機器の整備、病棟・外来などにおける療養環境の整備などに充てさせていただきたいと存じます。
税制上の優遇措置
ご協力いただいた場合には、順天堂大学を通じまして税制上の優遇措置をお受けになれます。詳しくは下記お問い合わせ先へご連絡下さい。
お問い合わせ先
学校法人順天堂 総務局 財務部財務課
〒113-8421 東京都文京区本郷2-1-1 センチュリータワー南側 15階
TEL:
03-3813-3111 内線 3181