当科は1969年に開設され、現在約50~60名のスタッフで外来、透析、病棟での診療および研究を行っています。当科で扱っているのは、糸球体腎炎、間質性腎炎、糖尿病性腎臓病(DKD)、ネフローゼ症候群、急性腎障害(AKI)・慢性腎臓病(CKD)、水・電解質異常、血液・腹膜透析合併症、多発性嚢胞腎、ファブリー病、遺伝性血管性浮腫などの遺伝性疾患など多種多様の腎臓疾患と高血圧症です。わが国ではCKDや高血圧の患者数はそれぞれ約1,330万人、4,300万人と推定されていますが、ともに無症状のことが多く、臓器障害が進行した状態で発見される機会が多いのが現状です。
当科で扱う入院には、高血圧症や尿所見異常の精査、CKDの教育、血液透析・腹膜透析導入、また、透析患者さんのアクセストラブル改善目的の入院などがあり、外来診療と合わせてCKD患者さんの全てのステージに対応し、原疾患の治療、CKDの進行抑制、合併症予防のみならずCKDが進行すると腎臓のみではなく全身の臓器に障害が生じることを念頭に置き包括的に診療を行っております。