血液透析では、一度にたくさんの血液が必要になるため、バスキュラーアクセスと呼ばれる血液の取り出し口と返し口が必要になります。バスキュラーアクセスにはいくつかの形態がありますが、わが国では約90%の患者さんが内シャントを使用して血液透析を行っています。内シャントとは、患者さん自身の動脈と静脈を皮膚の下でつなぎ合わせ、静脈に流れる血液の量を増加させて血液を取り出しやすくする方法です。作成には手術が必要になり、シャント作成術といいます。通常局所麻酔で行い、手術時間は1時間前後です。その他のバスキュラーアクセス形態としては、人工血管を用いた内シャントや動脈表在化、カフ型カテーテルなどがあります。