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グループの紹介

dr_maruyamaIVRグループ 先任准教授
丸山 紀史
最新の画像技術を応用した消化器疾患の診断と低侵襲治療を診療・研究の柱とし、1.肝癌の診断とAblation治療、2.分子標的薬とIVRを用いた進行肝癌の治療、3.門脈圧亢進症の包括的マネージメント、を軸とした活動を行っています。
当グループには、丸山紀史先任准教授、2名の准教授(永松洋明、戸張真紀)、2名の非常勤医師(肱岡悠子、堀田直樹)と椎名秀一朗特任教授が在籍しています。

一言メッセージ

患者さんへ

肝臓疾患を主とした様々な病気(肝臓癌や良性肝腫瘤、門脈圧亢進症など)の診断と低負担の内科的治療を行っております。また、稀な血行異常症についても経験豊富なスタッフが対応しております。お気軽に御相談ください。

ご紹介いただける先生方へ

従来の画像診断治療学教室における診療内容(肝癌、門脈圧亢進症や腹部血行異常症の診断と治療)を継続して行っております。患者様に満足していただける診療を提供いたします。ご紹介いただけますようお願い申し上げます。

診療実績

  • 肝がんに対するAblation治療(ラジオ波・マイクロ波)では、2013年以降、年間治療数国内トップを維持しています。日本の技術は世界最高水準であることから、教室の成果は世界一ともいえます。
  • 進行肝癌の診療については、種々の分子標的薬やカテーテルを用いたIVR手技(簡易リザーバーを用いたNew FP 肝動注など)を駆使し、腫瘍の縮小や予後の延長を目指して、積極的な診療を展開しています。他施設で対応困難な症例に対する血管造影手技を用いた治療は全国的にも周知されており当研究室の特色の一つです。
  • 門脈圧亢進症に対しては、超音波を軸とした画像診断による血行動態の評価を基盤として、高度なIVR検査・治療を行い、慢性肝疾患患者や希少な血行異常症の包括的マネージメントを実践しています。
2021年の診療実績一覧
肝癌Ablation 519
肝癌動注化学療法、TACE 222
肝静脈カテーテル検査・血管形成術 5
BRTO 2
経頸静脈的肝生検 5
経皮経肝門脈造影・門脈塞栓術・門脈ステント留置術 3
腹腔静脈短絡路造設術 2
造影超音波 284
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研究実績

臨床試験・研究

「切除不能な肝細胞癌患者に対するアテゾリズマブ・ベバシズマブ併用療法の他施設共同前向き観察研究」
「根治不能/非転移性の肝細胞癌患者を対象にレンバチニブ、ペムブロリズマブ及び肝動脈化学塞栓療法(TACE)の併用療法の有効性及び安全性をTACE単独治療と比較する二重盲検無作為化第III相試験」
「固形癌に対するアブレーション中の焼灼範囲モニタリングシステムの妥当性の検討」
「肝細胞癌患者(大腸癌肝転移患者)を対象としたマイクロ波焼灼術とラジオ波焼灼術の有効性、安全性に関する多施設共同ランダム化比較試験」(終了)

基礎研究

千葉大学フロンティア医工学センターと医工連携としての共同研究を実施し、肝臓やリンパ節における種々の病態下での音響学的物性計測を行っています。「肝臓・リンパ節の切らない病理診断」を目標として、体表から任意の超音波ビームで高速・高解像度での超音波観察を行うための諸条件の確定と、細胞以下のミクロサイズでの生体組織の物理的性質の理解および体内組織のマクロな定量診断アルゴリズムを結びつけることを主軸とし、超音波病理診断用の基幹ロジック確定を目指した検討を進めています(科研費基盤B2019)。
また最近では、身体支持基盤だけでなく代謝疾患の有用な指標でもある骨格筋に注目し、筋肉組織環境に対する音響学的識別指標を創出することで、健康寿命延伸へ向けた新たな画像診断法を構築する先進的研究にも着手しています(科研費基盤C2020)。