順天堂医院 周産期センターは、2019年10月1日にそれまでの小児科 小児外科 周産期メディカルセンターを発展的に分化させて誕生しました。周産期は妊娠から出産・新生児にいたる過程であり、そこで生じる諸問題に対して、関連各科が連携して管理するセンターです。しかし周産期は母と子の二人の命に関わる領域であり、妊婦さんからお母さんへ、胎児から新生児に移行する時期であり、出産が様々な問題が生じるイベントでもあることから、各専門家による多面的なアプローチが必要で、それぞれが互いに連携して提供することが不可欠です。
そこで、順天堂医院では産科、麻酔科、小児科、小児外科、メディカルスタッフ(看護師、助産師、臨床心理士、認定遺伝カウンセラー)をはじめ、関連各科が連携して管理するセンターを1号館11A, N, B病棟に設立しました。当センターでは、カンファレンスで情報共有を行い、統一した方針の下、安全に配慮しながら、最善の医療を提供し、治療後のご家族を支援することを目標としております。
当センターは地域周産期母子医療センターに指定されており、妊産婦管理や胎児・新生児の集中管理を24時間体制で提供しています。病気を抱えながらの妊娠、無痛分娩の希望、切迫早産などの異常妊娠、胎児・新生児期の外科疾患、新生児特有の疾患などが対象で、他院からの紹介や緊急搬送にも迅速に対応致します。さらに不安の中で妊娠を過ごし、育児を行うお母さんには、メンタルヘルスに悩む方も多く、この面に対する支援として、周産期メンタルヘルス外来や、病棟への臨床心理士の配置、退院支援など、お母さんと赤ちゃんがご家族で健やかに過ごせるような支援を行っています。さらに、地域の保健福祉部や保健所などと緊密な連携をとり、退院後もより安全に健全な子育てができるよう地域全体での取り組みを進めてまいります。
ご出産を迎える際に「母児共に健康」は、すべてのご家族の願いです。この願いをかなえるために周産期センター職員一同でご家族をサポート致します。