腎・高血圧内科
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研修プログラム
卒後教育カリキュラムについて
研修内容と目標(コンピテンシー) | 資格 | |
1年目** | 順天堂医院とその連携施設***で内科全般の研修(但し、順天堂医院以外の施設で1年以上は研修) | JMECC |
2年目 | 順天堂医院(腎・高血圧内科)で半年交代で病棟、透析療法室で腎臓内科医としての基礎を学ぶ | |
3年目**** | 順天堂医院を含めた腎・高血圧内科連携施設で専門医を目指した研修を行う | |
4年目 | 自らの専門性を高めるとともに、指導医師として研修医および若手医師、医学生の教育・指導にあたる | 総合内科専門医 |
5年目 | 腎臓内科専門医
透析専門医 高血圧専門医 | |
6年目 | 医学博士 | |
7年目以降 | あらゆる腎疾患に対応できるようになる
病棟:腎生検を行い、自ら組織診断を行い治療する 透析室:バスキュラーアクセスの作製を行い末期腎不全の管理を行う |
大学院コース
入局1年~5年目
総合内科専門医を取得するための研修が終了していない場合は、必要とされる症例の研修を行う。研修がすでに終了している場合は、各研究グループ[腎炎・ネフローゼ(IgA腎症、ネフローゼ症候群など)、代謝性腎疾患(糖尿病性腎症など)、臓器連関(高血圧など)、末期腎不全(主に腹膜透析)]に直接配属される。約4年間にわたり、分子生物学的手法などを駆使し、各研究グループの上級医の指導のもとで、世界に通ずる研究を行い論文にまとめる。また、国内(日本内科学会・日本腎臓学会・日本透析医学会・日本高血圧学会など)・国外(国際腎臓学会・アジア太平洋腎臓学会・アメリカ腎臓学会・アメリカ糖尿病学会など)の学会に積極的に参加し、研究結果を世界に発信する。4年で大学院を卒業し学位を取得するが、優秀な研究では3年でも取得可能である。6年~9年目
研究を引き続き行う場合には、国内・国外留学を行う。また、これまで研究で行ってきた経験をいかし、臨床医として活躍する場合には、附属病院あるいは関連病院において腎臓病のスペシャリストとして、外来・入院患者の診療にあたる。その間に、腎臓内科専門医や透析専門医を取得する。10年目以降
自分の専門性にあった部署に勤務し、その専門性をさらに高めるとともに、指導医師として研修医および若手医師、医学生の教育・指導にあたる。専門医・専攻生コース
入局1年~3年目
総合内科専門医資格を取得可能とするため、必要とされる研修を3年間行う(この期間に連携病院での研修も1年間行う)。総合内科専門医取得のための必要十分な症例を研修後は、内科のSubspecialityとしての腎臓病学の基礎研修を開始できる。3年~4年目
内科のSubspecialityとしての腎臓病学の基礎研修のため、6ヵ月を1単位として、「透析療法室」と「病棟」を担当する。「透析療法室」の研修においては、維持血液透析の基本的知識や日常的透析管理、透析関連合併症の治療・管理、腹膜透析の基本的知識と緊急時の対応など透析に関わる基礎研修を行う。「病棟」においては、腎臓病のスペシャリストの研修として、上級の腎臓内科医師とグループ制で患者の診療にあたり、腎炎、高血圧のみならず腎不全(急性腎不全の管理・治療や透析療法の導入)の管理を習得する。4年~7年目
1年を単位として「病棟」あるいは「透析療法室」で研修を行う。「透析療法室」の研修では、血液透析の導入に必要なバスキュラーアクセス(シャント)作成や腹膜透析カテーテル挿入の手術に参加するとともに、緊急時の対応を含めた維持管理の習得を行う。「病棟」の研修では、腎生検を自ら行うとともに組織診断に基づく治療計画を実行する。さらに、6年目頃には腎臓病・高血圧専門外来を担当する。 関連施設において、腎臓病の専門医として、より実践的な研修を行うとともに、指導的立場で全身管理を行える医師となるべく研鑽する。その間、腎臓内科専門医、透析専門医、高血圧専門医を取得する。臨床研修で経験した症例あるいは臨床データをまとめ、研究会や学会で発表するとともに、これらを論文化する。8年目以降
自分の専門性にあった部署に勤務し、その専門性をさらに高めるとともに、指導医師として研修医および若手医師、医学生の教育・指導にあたる。基本方針
当教室の基本方針は、診療、研究、教育でのバランスのとれた医師の育成を目標とし、世界に通用する独創性に富んだ研究の継続と心暖まる診療の実践です。医局員は順天堂大学卒業生のみならず、全国津々浦々の大学卒業生で構成され、大学病院以外の臨床研修関連病院で研修された後に入局される先生方も毎年いらっしゃいます。当科で扱っている主な疾患は、各種糸球体腎炎、尿細管・間質性腎炎、糖尿病腎症、ネフローゼ症候群、水・電解質異常、酸・塩基平衡異常、高血圧、腎不全、血液透析、腹膜透析など多岐にわたっています。これら疾患の診療を行うには、腎臓専門医としてだけではなく一般内科医として診療に従事することが要求されます。そのため、入局後の医局員は病棟と人工腎臓室をラウンドし、いかなる腎疾患や高血圧にも対応できるよう研鑽を積んで頂きます。また月一回のペースで、臨床経験豊富な指導医による腎臓セミナーを開催しています。