股関節診の紹介
股関節とは骨盤の臼蓋(きゅうがい)と大腿骨の頭の部分の関節のことで、非常に大きな関節です。
我々股関節グループは毎週水曜日の午後、変形性股関節症(臼蓋形成不全を含む)、大腿骨頭壊死症、リウマチ性股関節症、先天性股関節脱臼、ペルテス病など、股関節の疾患でお悩みの患者さんを予約制で診療しています。
受診される患者さんの約半数は、過去に当院または他院で手術を受けられ、その後の定期的な診察やX線チェックを行っている方で、残りの半数が運動療法などを行いながら、保存的加療を行っている患者さんです。
対象疾患
最も多い疾患は変形性股関節症です。関節の軟骨がそれほど削れていない方から、今はほとんど無くなってしまった方まで様々です。治療法は様々ありますので、将来を見据えながら、その方に合った治療法をお勧めし、長期的に外来で診察をさせていただいております。
次に多い患者さんは大腿骨頭壊死症です。大腿骨頭壊死症はステロイド薬やアルコールの影響で股関節が潰れて変形する病気で、その病状は患者さんによって様々ですが、注意すべき点は、病状が急速に変化することがあるということです。状況に即した適切なアドバイスをこころがけております。
小児の股関節疾患の代表的なものに先天性股関節脱臼があります。以前と較べれば発症頻度はかなり減少しましたが、無くなることはなさそうです。定期検診で「疑い」を指摘された場合や、近親者に股関節の治療を受けた方がいる場合には、専門診療での診察をお勧めいたします。お子さん特有の股関節疾患として、ペルテス病や大腿骨頭すべり症、単純性股関節炎などもあります。その鑑別は時として難しく、治療法もそれぞれ異なります。急なお子さんの下肢の痛み、持続する下肢の痛みがある場合も、専門診療での診察をお勧めいたします。当院では毎週月曜日の午前中に小児整形外科外来もありますので、必要に応じて連携を取りながら診療を行う場合もあります。
治療方針
手術を受けることは、(頻度は少ないにしても)なにかしらの危険に遭う機会を作ることに繋がります。手術を受けたことにより得られる喜びもあれば、受けたことにより生じる憂鬱もあります。ご本人が望む治療と私たちがお勧めする治療との間に食い違いが生じることもあるでしょう。両者の考えが一致したとき、治療法に関する理解が得られたとき、皆さんと私たちには信頼関係が生まれると思われます。じっくりと話し合いながら、治療方針を決めていきたいとと思っております。
スタッフ紹介