講演1:「肺がん検診 ~肺がん対策に今できること~」

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質疑応答

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肺がんの検診を定期的に行うことは効果があるのでしょうか。
危険度にあった適切な肺がん検診を定期的に行うことで肺がんによる死亡率が減少したことが明らかになっており、定期的な肺がん検診は効果ありとされています。
肺がん検診は、いつ、どこで、どんな検査をすれば良いのでしょうか。エックス線検査のみでも大丈夫ですか。
現在、有効性が確認されている肺がん検診は非常に限られていて、100%大丈夫な検診はありません。このため今回の講演では、肺がんにより命を奪われる可能性を可能な限り低くできる現時点での対策について、根拠を提示しつつ講演させていただきました。
具体的な肺がん検診受診方法ですが、まずは住民検診などの対策型検診を毎年うけるのが有効です。また肺がんの高危険群(平均喫煙本数×喫煙年数が600以上)では、人間ドックなどで低線量CTを受けるのも有効な可能性があります。
複数の検診機会がある場合は、なるべく多く受診した方が良いのでしょうか。お勧めの受診方法はありますか。
現在わかっているのは年1回の検診を継続して受診すると有効というものです。年間に複数回おこなった方がいいかどうかはわかっていませんが、放射線被ばくが多くなるなどのデメリットに注意が必要です。
具体的な受診方法としては、毎年1回、喫煙歴、年齢など肺がんの危険度に合った内容の検診を、毎年同じ医療機関で、受けられるのがいいと思います。
肺がん検診の自己負担はどの位でしょうか。病院はどこでも良いでしょうか。
検診を行う検診施設によって異なります。市区町村の住民検診など(対策型検診)では無料の場合もありますが、人間ドックなど(任意型検診)ではいくつかの検査を選択できる分、より高額な場合があります。
受動喫煙について詳しく教えてください。肺がん発症との関連性や受動喫煙への対策方法などはありますか。近隣のマンションよりたばこのにおいがしてきますが、長期間家の中に煙が入ってきた場合、体に害はありますか。
喫煙者が「たばこを吸引して出る煙(主流煙)」を吸入する「能動喫煙」に対して、周囲の人たちが「たばこから立ち上る煙(副流煙)」と「喫煙者が吐き出した煙(呼出煙)」を吸わされてしまうことを「受動喫煙」といいます。
たばこの煙には70種類以上の発がん性物質が含まれているため、「受動喫煙」でも肺がんの危険が1.3~2.0倍高まるとされています。
受動喫煙の対策のために健康増進法が改正され2020年4月までに施設ごとに敷地内禁煙や喫煙専用室の設置などの対策が行われる予定です。しかし受動喫煙の完全な遮断は困難で、喫煙者の衣服、髪の毛などからたばこ臭を感じただけで受動喫煙をしていることになります。まずは可能な限りたばこの煙から回避することが重要です。
気管支喘息から肺がんになる可能性はありますか。また、確率はどのくらいでしょうか。
気管支喘息と肺がんは異なる疾患なので、気管支喘息が肺がんに変化したわけではありません。
気管支喘息と肺がんの両方にかかる例はあります。気管支喘息があると肺がんにかかりやすいかどうかを調べた研究がいくつかありますが結論は出ていません。ただし、喫煙歴のある喘息例では、喫煙歴の無い喘息例より肺がんを発症することが多いようです。喫煙は喘息、肺がんそれぞれの危険因子であることがわかっているので、喘息があるから肺がんにかかりやすいというより、喫煙が喘息と肺がんそれぞれを発症させる可能性が考えられています。
間質性肺炎は、肺がんになるのでしょうか。治療方法はありますか。
気管支の最末端にある肺胞(空気の小さな袋)と肺胞の間で、これを支えている部分を間質といいます。通常の肺炎は肺胞の中で炎症が起こりますが、間質に炎症が起きる状態を間質性肺炎といいます。間質性肺炎の原因は、膠原病や過敏症、薬剤性などのほか、原因不明(特発性)のものもあります。間質性肺炎と肺がんは、異なる疾患なので間質性肺炎が肺がんになることはありません。しかし間質性肺炎には肺がんが合併しやすく、喫煙による肺気腫が合併した間質性肺炎(気腫合併間質性肺炎)ではとくに肺がんの危険が高いとされています。
間質性肺炎と肺がんが合併した場合、肺がんの治療が間質性肺炎を急激に悪化させて致命的になることもあるので、肺がん治療を制限せざるを得ない場合もあります。
これとは別に肺がんの中には間質性肺炎に似た画像所見をしめす肺がんがあり、わかりにくい場合もあります。
肺炎治療後にエックス線にうつるのでしょうか(がんにつながるのでしょうか)。
肺に細菌などの微生物が感染して発生する肺炎と、肺の細胞ががん化して発生する肺がんは異なる病気です。このため肺炎が肺がんに変化していくことはありません。
ただし、肺炎と肺がんが合併していて、画像上は肺炎の影のなかに肺がんがかくれていることがあります。この場合、肺炎の治療のあとで肺がんの影がはっきりしてくることがあります。
大気汚染と肺がん発生には関連があるのでしょうか。その場合、東京都内ではどの地区が危険でしょうか。転居以外の方法で対策や回避方法はありますか。マスクを使用する意味はありますか。
喫煙と並んで肺がん発生の危険因子のひとつとして大気汚染があげられています。なかでも粒子径2.5ミクロン以下の浮遊粒子状物質(PM2.5)が肺がん発生との関連があるとされています。PM2.5は環境基準が設けられていて、現在の速報値は環境省(大気汚染物質広域監視システム【そらまめ君】)のホームページで公表されています。
対策としてのマスクの着用は、ある程度有効と考えられます。ただしマスクの大きさや着用方法を適切に行う必要があります。空気清浄機もありますが、その効果はフィルターの性能など機種によってことなります。
アスベストの吸入による肺がんはありますか。
アスベストは石綿ともよばれる繊維状の鉱物で、断熱性、耐久性などにすぐれるため、建築資材、電気製品、自動車など様々な用途に広く使用されてきました。
アスベストの吸入量と肺がん、中皮腫といった悪性腫瘍の発生との間には相関関係があり、アスベストが発がんに影響すると考えられています。このほかアスベストによる胸膜炎やアスベスト肺などの健康被害が知られています。
2006年に製造、使用などが規制されたものの、アスベスト吸入から発病まで40年前後かかるとされており今後も注意が必要です。
肺がんは、悪性度が高い、治りにくいと聞きましたが、理由はあるのでしょうか(手術がしにくい、抗がん剤がききにくい、進行が早い等々)。
肺がんには急速に進行する悪性度の高いものもあれば、そうでないものもあるため、すべて悪性度が高いというわけではありません。現在、部位別がん死亡の上位をしめていて治りにくいとも言えますが、早い段階で診断し治療を行えば完治も期待できます。このため早い段階で診断できるよう検診を受けたり、肺がんを起こすリスクのあるたばこなどから回避したりする対策が重要です。
一般の肺がんと肺腺がんとの違いについて教えてください。
肺がんは肺を構成する細胞から発生するがんのことです。肺を構成する細胞には多くの種類があります。この中で粘液や分泌液を産生するものを腺細胞とよび、腺細胞ががん化したものが腺癌です。このように肺腺癌とは肺がんのなかのひとつの種類(組織型)であり、肺がんの過半数をしめています。このほか肺がんには、扁平上皮癌、大細胞癌、小細胞癌といった組織型があります。組織型ごとに肺がんの特徴が少しずつことなり、治療法や経過もことなります。このため治療前にがん組織を採取し、顕微鏡で組織型を確認することが重要です。
肺がんの自覚症状があり受診する方のうち、ステージⅠ、Ⅱの方はどのような症状の訴えが多いのでしょうか。
早い段階の肺がんでは無症状なことも多いですが、進行するにつれて咳、痰、血痰、発熱、呼吸困難、胸痛などの呼吸器症状がみられることが多くなります。しかし、進行した肺がんでも無症状のこともあります。
このため症状の違いは病気の進行度の違いも影響しますが、肺がんの場所の違い(肺の中枢型(肺門型)なのか末梢型(肺野型)なのか)も大きく影響します。
ステージⅠからステージⅣになる期間はどのくらいでしょうか。また、がんになるのにどのくらい潜伏期間はあるのでしょうか。
ステージは肺がんの診断時の広がり具合を示す数字です。手術例などでは術後にステージが変更になる場合もありますが、基本的に診断時の進行度を示す指標なので病気の経過とともにステージが変化するわけではありません。
また肺がんの進行速度は、がん細胞の悪性度などが影響するので、個人差が大きいです。
肺がんの潜伏期間についてはよくわかっていないことも多いですが、アスベストに伴う肺がんの場合、アスベストばく露から肺がん発症まで15~40年の潜伏期間があるとされています。
女性(非喫煙者)の肺がんの原因を教えてください。
肺がん患者を女性と男性にわけて比較すると、女性では男性より腺がんが多い、非喫煙者の割合が多いことなどがわかっています。さらに女性患者を閉経前と閉経後で比較すると肺がんの特徴(分化度)が異なるとの報告があり、女性ホルモンが発がんに影響していると考えられていますが、結論はまだ得られていません。
肺がんステージⅠと診断された場合の腫瘍マーカーの値は、基準値よりも多少は高値を示すのでしょうか。何期くらいから異常値として反応するのでしょうか。また今後、良いマーカーが見つかり、検診に採用される予定はありますでしょうか。
肺がんにおける腫瘍マーカーは、病期にともなって異常値を示す確率(陽性率)が高くなります。陽性率はそれぞれの腫瘍マーカー、肺がんの組織型によって異なりますが、ステージⅠでの陽性率は0~50%で、ステージⅣでは50~80%です。ステージⅣでも100%ではないので、進行した肺がんでも全例で腫瘍マーカーが異常値になるわけではありません。逆に肺がんでないのに陽性になる(偽陽性)場合もあります。このため肺がんの診断における腫瘍マーカーの有用性は限られ、画像検査や病理検査が主役となります。腫瘍マーカーの出番は肺がん検出の目的ではなく、ほかの検査で診断された肺がんの確認、治療効果のモニタリング、術後再発を疑う所見などの補助的役割が推奨されています。
また今後も肺がんにおいて、信頼性、汎用性が高い新たな腫瘍マーカーが出てくることはあまり期待できそうにありません。
なお腫瘍マーカーは臓器ごと、組織型ごとに多くの種類があるので、肺がん以外の他の臓器の悪性腫瘍では診断から有用性が示されているものもあります。
低線量CTの特徴を教えてください。
通常のCT(非低線量CT)検査は胸部X線検査で見えにくい部分の病変や小さな病変も検出できる性能がある一方、放射線被ばく量が多くなるデメリットがありました。
低線量CTは、病変の検出率を下げない画質を維持できる範囲内で最も少ない放射線量で撮影するもので、通常のCTよりも被ばく量を少なくできます。
これまで海外の研究では、低線量CTによる肺がん検診が、肺がんリスクの高い受診者についてのみ有用性が示されています。日本で現在行われている研究で、肺がんリスクの高くない受診者に関しても有用性の有無を検討しており、結果が待たれます。

講演2:「前立腺がんの診療 ~診断から治療まで~」

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質疑応答

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前立腺がんと遺伝の関係はありますか。
遺伝との関係は指摘されています。母方または父方の家系に3世代連続の前立腺がん罹患を認めるなど、複数の第一度近親者(親子・兄弟)が前立腺がんに罹患している場合や、早期発症型(55歳以下)の前立腺がん、他のがん(例、乳がん、卵巣がん、膵がん)の家族歴を有する患者の前立腺がん、などに遺伝的な素因があるといわれています。
夫がダヴィンチ手術をしたのですが、またがんが飛ぶことはあるのですか。
ロボット補助下前立腺全摘をされたものと推察されます。もともと転移がない状況での手術であれば、今後の転移の可能性は低いです。しかし、再発のriskはあります。定期的な採血で腫瘍マーカーのPSAをcheckされているかと思います。上昇がなければ心配ありません。
80歳で前立腺がん検査を全体で16ヶ所したところ、左側に5ヶ所発見され、いずれも低レベル3×3で低リスクと言われました。この状態で、ダヴィンチは可能ですか。また、放射線とどちらが適当な治療方法でしょうか。
手術と放射線治療のどちらが適しているかは一概には答えられません。しかし、80歳でも手術が可能な方はいます。
性欲の回数と、前立腺がんとの関連はありますか。
射精の回数でしょうか。現時点で射精と前立腺がんの関係についての報告はありません。
肺がんとの関連はありますか。
基本的にはありません。
ターゲットバイオプシーなどは、健康保険で受けられるのでしょうか。
健康保険で受けられます。ただし先進医療となりますので、11万円ほどの追加負担が必要になります。
ロボット手術にかかる費用はどれくらいですか。健康保険でまかなえますか。
健康保険でまかなえます。3割負担で45-50万程度+入院費(ベッド+食事)がかかります。
知人が生検した際、今まで経験したどんな治療・手術よりも辛くて、二度とやりたくないと言っていました。生検の痛みは、人によって差があるのでしょうか。生検をしない場合、どのように発見することが出来るのでしょうか。生検なしでの発見は不可能なのでしょうか。
生検をせずに前立腺がんの正確な診断をすることは不可能です。生検の際の痛みについて、個人差はもちろんあります。また麻酔の効きも個人差があります。一般的に全身麻酔で行うことは少ない検査ですが、全身麻酔で検査を行うことも可能です。その場合、検査中の疼痛はありません。
PSAが4.0以下の場合は、前立腺がんの可能性は零ですか(PSAが4.0超となったが、前立腺肥大との診断を受け、薬剤治療の結果、現在は4.0未満となっています)。
PSAが4.0以下でも前立腺がんが見つかる場合があります。前立腺肥大症への治療薬でPSAが低下することもあります。経時的なPSA評価で4.0以下でも上昇傾向が認められるのであれば生検することをお勧めします。
全摘手術を受けてしばらくはPSAが零近くでしたが、数年経過後から徐々に上昇し、1.2位になりましたが、最近は上がったり下がったりしています。転移も考えられるのでしょうか。完治の基準値はあるのでしょうか。
前立腺全摘後にPSAが上昇し続ける場合は、再発の可能性があります。前立腺全摘後PSA>0.2が再発の基準となっております。PSAが1.2程度まで上昇してるのであれば検査を受けていただく必要があります。手術を受けた病院の泌尿器科に受診することをお勧めします。
排尿時に時間がかかりますが、がん以外で考えられる病名とそれの見分け方を教えてください。
排尿時間の遷延は、前立腺がん特有とは言えない症状です。前立腺肥大症や前立腺炎でも同様の症状となります。泌尿器科を受診してPSA検査などを受けていただき判断されることになります。
父親が前立腺がんの場合、娘は乳がんになる可能性があるのでしょうか。
遺伝的な素因が、関係する場合とそうでない場合があります。乳がんと前立腺がんで共通の遺伝子異常の指摘がある症例もありますが、それが全てではありません。つまり、可能性はありますが必ずなるわけでもなく、ほかのがんになる可能性もあります。
前立腺がんは、再発する可能性はありますか。
いずれの治療にせよ再発する可能性はあります。
6年前に全摘手術をしました。3ヶ月毎に定期検診を受けていますが、毎回数値が上昇します。1年に1回は腹部にリュープリンを注射し、数値は下がりますが、また上がり始めます。この状態をどう理解すれば良いでしょうか。
前立腺全摘後のPSA再発の状態にあると思われます。年1回のリュープリン注射でPSAが低下するのであれば、ホルモン感受性前立腺がんの状態と考えられます。前立腺全摘後のPSA再発に対しては救済放射線療法なども可能です。担当医師と相談することをお勧めします。
現在ホルモン治療をしているため、PSAが下がって良くなっています。今後どうなっていくのでしょうか。
PSAが低下しているのであれば、治療が奏功していると考えてよいかと思われます。今後PSAの上昇がなければホルモン療法を継続することになります。間歇的なホルモン療法といって、癌の状況にはよりますが休薬することも可能です。
練馬区の前立腺がん検診の対象者は60歳以上ですが、検診費用が他のがん検診より高額だからでしょうか。40歳ぐらいから検診の項目の1つとしておけば、前立腺がんのステージが低いうちに発見、切除することが出来るのではないでしょうか(現状、60歳以下では、発症率が低いからなのでしょうか)。
検診については各自治体に任されておりますので、何とも言えません。
食の欧米化によって、前立腺がんに最も影響がある食べ物はなんでしょうか。
特定の食品があげられるわけではありません。また食の欧米化の影響の可能性が示唆されたのみで、確定的な報告はまだありません。
前立腺がんは、近年日本でも患者が急激に増えているとのことですが、その原因は、食の欧米化によるものなのでしょうか。または高齢化によるものなのでしょうか。それとも医療技術の進歩や国民の検査認識の向上によるものなのでしょうか。
そのすべてではないかと考えられます。
前立腺がんに限らず、食の欧米化が一因との話をよく聞きますが、牛豚鶏羊は食べない方が「がん予防」という意味では良いのでしょうか。研究データなどありますか。
食の欧米化が影響するとの報告は多くあります。しかし、確定的な報告はありません。
ロボット手術(ダヴィンチ)の安全性について、昨今TVドラマでも取り上げられていますが、腹腔鏡手術等でも執刀医による技量が問われており、貴病院ではそのようなリスクに対して、どのような対策を講じているのでしょうか。
当科における腹腔鏡手術とロボット手術についてはいずれの手術もその手術の専門医が行っております。具体的には、腹腔鏡手術であれば必ずその手術に腹腔鏡手術認定医が入り執刀いたします。ロボット手術においてもサーティフィケート(認定書)を持った人間がコンソール(ロボットを動かす所)に入り手術を行っております。どちらの手術も専門性の高いチームを組み、カンファレンスやフィードバックを行って手術技術の向上を目指しています。
日本における「ロボット手術」の普及について、世界的に観て、日本のロボット手術は進んでいるのでしょうか。それとも遅れているのでしょうか。
日本のロボット手術が世界から遅れているということはありません。
放射線治療時の副作用はありますか。
放射線治療に特有の副作用はあります。しかし、技術の革新により以前より頻度はあきらかに減っています。
前立腺がんの発見は、自覚症状によるものが大半なのでしょうか。有効な検診はありますか。
PSA検診が代表的な検査です。
30代でも前立腺がんになりますか。
可能性はありますが、非常にまれです。
頻尿を続けていると前立腺がんに結びつきますか(なかなか頻尿の治療も続けられません)。
直接の因果関係はありません。ただし頻尿が主訴で受診し前立腺がんが見つかることはよくあります。
監視療法を施行しているうちに思ったよりがんが進行してしまい、患者さんとトラブルになることはないのでしょうか。前立腺がんの場合は、そこまで急には進行しないのでしょうか。
急に進行しないと思われる前立腺がんが監視療法の適応となります。また、1年~1.5年に一度再生検を行い進行の可能性を再評価しています。よって予期せぬ進行はまれです。