臨床研究とは

臨床研究とは、患者さんにご協力頂き、病気の原因の解明、病気の予防・診断・治療の改善など、ヒトを対象として行われるすべての研究のことを言います。その中で、医薬品や医療機器、外科的手技などの治療を試験的に施し、有効性や安全性を調べるのが「臨床試験」です。臨床試験の中でも「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(GCP)」に基づき治験審査委員会で審査されて行われるものが「治験」、「臨床研究法」に基づいて臨床研究審査委員会で審査されるものが「特定臨床研究」です。それ以外の「臨床研究」に関しては、「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」に基づいて倫理審査委員会で審査されます。

臨床研究、特定臨床研究、治験の位置づけは次のようになります。

臨床研究 図

根拠となる法令等

人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針
臨床研究法
再生医療等の安全性の確保等に関する法律

上記の法令等に基づき、以下の委員会にて審査が行われ、実施されています。

生命科学・医学系指針の臨床研究

国が定めた「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」に基づいて計画され、医学系研究等倫理委員会等において、研究の倫理性と科学性について審議、また承認を受けた後に実施される研究を生命科学・医学系指針下の「臨床研究」といいます
臨床研究の中には、(1)患者さまやご家族に研究の内容を直接ご説明し、十分にご理解いただき、その上で同意をいただく場合と、(2)患者さまやご家族に直接同意を頂きませんが、研究の情報を公開することによって研究協力への拒否の機会を保障する場合(このような手法をオプトアウトという)があります。

インフォームド・コンセント

通常、臨床研究は文書もしくは口頭で説明を行い、患者さんからの同意(インフォームド・コンセント)を得て行われます。これを「オプトイン」といいます。
臨床研究のうち、患者さまへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用いる研究等については、国が定めた「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」に基づき必ずしも対象となる患者さんのお一人ずつから直接同意を得る必要はありません。しかし、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を通知又は公開し、さらに可能な限り研究協力への拒否の機会を保障することが必要とされています。このような手法を「オプトアウト(臨床研究に関する情報公開)」といいます。

臨床研究に関する情報公開

研究への協力を希望されない場合は、下記リンク内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。なお、協力を希望されない旨の申し出があった場合でも、患者さんの診療に何ら影響することはなく、診療上の不利益をこうむることはありません。
 なお、研究成果を学会や学術誌等で発表する場合、利用する情報から氏名や住所等の患者さんを直接特定できる個人情報は完全に削除し、患者さんを特定できない形で行います。
当院で実施中のオプトアウト対応の臨床研究は、下記リンクよりご覧ください。


特定臨床研究のご紹介

特定臨床研究とは

医薬品などの有効性・安全性を明らかにする臨床研究には、「臨床研究法」に基づいて未承認・適応外で使用される医薬品・医療機器の臨床試験があり、これを「特定臨床研究」といいます。
臨床研究法を順守する義務が課されているものの、法的拘束力を持たない臨床研究は、努力義務のある臨床研究といわれています。
臨床研究(特定臨床研究)についての詳しいご説明、Q&A等は、以下のサイトをご覧ください。


生命科学・医学系指針の臨床研究と特定臨床研究の情報

当院の臨床研究についてご紹介します。下記リンクよりご覧ください。
各附属病院の情報を含む順天堂大学の臨床研究についてご紹介します。下記リンクよりご覧ください。
当大学の特定臨床研究についてご紹介します。下記リンクよりご覧ください。
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臨床試験患者相談窓口
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