用語解説
注1 腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)
ヒトの腸管には約1,000種、40兆個以上
*5の腸内細菌が生息しており、その細菌の集団を腸内細菌叢(腸内フローラ)と言います。
注2 腸内細菌叢移植(FMT:Fecal Microbiota Transplantation)
腸内細菌叢移植(FMT)は、健康な人の便に含まれている腸内細菌叢を、疾患を持つ患者さんの腸に内視鏡により注入し、バランスのとれた腸内細菌叢を構築する医療技術です。
<参考リリース>
潰瘍性大腸炎を対象とした「抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法」が先進医療Bとして承認、2023年1月より実施
https://www.metagentx.com/news/230104_senshinb/
注3 臨床試験と臨床研究の違いについて
「臨床研究」とは人を対象に行われるすべての研究を指しますが、その中でも、薬の投与、手術、放射線治療などにより、人体に対して変化を伴う研究(介入研究)を臨床試験といいます。また、臨床試験の中でも特に、厚生労働省から薬・医療機器としての承認を得ることを目的として行う試験を「治験」といいます。
注4 FMT起点のリバーストランスレーショナル創薬
腸内細菌叢移植(FMT)であらかじめ安全性・有効性が確認できた腸内細菌叢を用いて行う創薬を意味します。通常の創薬では、基礎研究の成果を基に医薬品としての実用化を目指す「トランスレーショナルリサーチ」による創薬が行われますが、FMT起点の創薬は、臨床上で明らかになったメカニズムを基に研究を行い医薬品の実用化を目指す「リバーストランスレーショナルリサーチ」による創薬です。FMT起点のリバーストランスレーショナル創薬では、通常のリバーストランスレーショナルリサーチより、さらに安全性・有効性の確率性の高い開発を進めることができます。