トピックス
血液内科

キメラ抗原受容体T細胞療法(CAR-T療法)イエスカルタの治療提供が2023年10月13日より可能になります。

順天堂大学医学部附属順天堂医院は、再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫の遺伝子治療薬である「イエスカルタ(キメラ抗原受容体T細胞療法;CAR-T療法)」について、厚生労働省最適使用推進ガイドラインに準拠した施設要件を満たす医療機関として、2023年6月27日に施設認定されました。治験参加施設以外でイエスカルタを使用できる最初の施設となり、2023年10月13日より治療提供を開始いたします。
順天堂医院では、2020年から再発又は難治性のB細胞性急性白血病とリンパ腫に対する遺伝子治療薬「キムリア(CAR-T療法)」による治療を開始しており、多くの患者さんに安全に投与を行った実績があります。
イエスカルタもCD19抗原を標的としたCAR-T療法ですが、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、形質転換濾胞性リンパ腫以外にも原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫、高悪性度B細胞リンパ腫も治療対象となるため、より多くの患者さんにCAR-T細胞をお届けできるようになります。イエスカルタを使用した海外第III相試験では、再発又は難治性の自家造血幹細胞移植適応の大細胞型B細胞リンパ腫の患者さん180例を対象にイエスカルタを投与し、9ヵ月後の観察時点での無イベント生存期間(EFS)は8.3ヵ月、奏効率は83%(完全奏効率65%、部分奏効率18%)でした。
当科では、診療のみならずCAR-T療法の基礎研究も精力的に行っており、今後もより良い医療の提供を行います。
戻る