Q&A
後期研修説明会Q&A
これまでの説明会の際に聞かれた質問と回答を示します。脳外科に入局した後に神経内科や放射線科を研修することは可能ですか?
初期研修で既に神経内科や放射線科の研修を行っている場合には、あまりメリットはないと思います。しかし、初期研修のプログラムに組み込むことができなかったので研修をしたい、または、他施設で初期研修をしたので順天堂の神経内科をみてみたいなどの希望がある場合には、他診療科と調整し可能になるよう努力をします。
神経系には興味がありますが、今後脳神経外科の手術は減ってくると聞きました。そのため、神経内科や神経放射線科と迷っています。
確かに今までの脳神経外科のイメージである大開頭や数十時間にわたる手術は減ってくるかもしれません。しかしながら、それが脳神経外科学の進歩だと思います。よりminimum invasiveな手術へと変換していくでしょう。私たちはそのための準備も行わなくてはなりません。現在は、神経内科とcollaborationし機能外科を行っておりますし、小児科とはoncologyの面で協力をしています。今後はさらに今までの診療科ごとの垣根はなくなってくると予想されます。科学的思考を持った脳神経外科医の育成がそのために要求されてくると思います。若い先生方の行動力と新鮮な思考で私たちの医局全体が新しい脳神経外科に向かって活性化していくことを期待します。そのために、脳外科に入局した後も積極的に他診療科とcollaborationをしてください。
昨年の入局者が多いと聞きました。今後、研修をする機会が減ってしまうのではないでしょうか?
後期研修というものは、臨床に触れる数も重要ながらその質が最も大切です。一例一例十分に考えながら勉強をしていくことはたやすいことではありません。私たちは単なる臨床経験というもので医療を行うのではなく、知識の裏づけを重視します。また、5つの大学付属施設全体で年間1600例を超える手術件数は数としても十分に先生方の知識欲を満たすものと考えます。入局後の短期的な経験数によって先生方の将来が決まるわけではありません。脳神経外科という分野は、今までは外科が立ち入らなかったさまざまな分野(移植、遺伝子導入、再生など)に発展していくと予想されています。私たちがやらなくてはならないことは山ほどあります。Near
futureの第一人者を目指して多数の人材が必要です。
大学院では、3年で卒業することも可能と聞いたのですが。
インパクトファクターが一定基準以上の優秀な論文を作成した場合には、可能です。既に我々の教室で行われている研究を発展させるような場合には、2~3年で結果を出すことは可能ですが、新たなプロジェクトを立ち上げると、3年以内に結果を出すことは難しいと思われます。
収入を確保するためには、どのようなことをしてもらえますか?
基本的には、大学の助手として有給を保障します。不足分を補う目的で関連施設に出張勤務をしてもらうことになります。しかしながら、初期研修を終えたといっても、脳神経外科医として初心者です。したがって出張先は、我々のOBが24時間バックアップできる施設で行い、給料確保のみならず、研修の継続、リスクマネージをしていく体制です。昨年は8人の入局者を迎えたために、本院(順天堂医院)、静岡病院、浦安病院、練馬病院それぞれの施設に分かれて研修を開始しました。入局される人数によってシステムを適宜変更しますが、関連大学施設で助手のポストを確保するよう努めます。
脳神経外科というと夜も寝れないのでは?
必ずしもそうではありません。確かに救急医療に携わることや重症の疾患を扱うことも多く、夜間の緊急対応が必要なこともしばしばです。トレーニングの過程では、寝ないで頑張るという経験も時には必要ですが、現代の脳神経外科は急速に進歩をしているため、以前に比べると個人への負荷は圧倒的に少なくなっています。Minimally Invasive Neurosurgeryに代表されるように、最小限の侵襲で最大限の効果を導き出すような手術に変化してきています。これにより患者さんばかりでなく、医師への侵襲も少なくなってきています。
女性でも出来る?
確信をもって出来るといえます。当教室にも多数の女性脳神経外科専門医がおります。現代の脳神経外科は洗練されており、昔ながらの体力勝負というものはなくなってきました。女性の入局大歓迎です。
妊娠や出産に関して、産休、育休はありますか?
特に女性の先生方の産休、育休に関しては、収入の確保、医師としてのactivityの維持など本人の希望を尊重して個別の対応をしています。脳外科に限らず医師としてのactivityと知識を維持するためには、本人の努力が不可欠ですが、妊娠、出産を機に、手術を主体とするスタイルから診断や補助治療分野、研究分野へ転向するなど、様々なスタイルをサポートしています。
将来的には開業がしたいんだけど?
可能です。優秀な医師が医局から離れるのは辛いことですが、個人の意思を尊重し医局全体で開業をバックアップします。実際に、何人もの優秀な先輩が開業し、地域での第一線の治療を行っています。すでに開業された先生からのアドバイスを受けることも可能です。
順天堂大学出身が多いのでは?
医局全体の人員構成をみれば、確かに順天堂大学出身者が多くなります。しかし、研修や人事、海外留学等、出身大学による差別は全くありません。色々な人材が集まりそれぞれが特色を出すことより、医局全体が活性化すると考えています。ちなみに現在医局に所属する医師の出身大学には、旭川医科大学、弘前大学、秋田大学、福島県立医科大学、群馬大学、筑波大学、防衛医科大学、埼玉医科大学、日本医科大学、帝京大学、聖マリアンナ大学、信州大学、宮崎医科大学等があります。
卒後教育Q&A
脳神経外科というと夜も寝れないのでは?
必ずしもそうではありません。確かに救急医療に携わることや重症の疾患を扱うことも多く、夜間の緊急対応が必要なこともしばしばです。トレーニングの過程では、寝ないで頑張るという経験も時には必要ですが、現代の脳神経外科は急速に進歩をしているため、以前に比べると個人への負荷は圧倒的に少なくなっています。Minimally Invasive Neurosurgeryに代表されるように、最小限の侵襲で最大限の効果を導き出すような手術に変化してきています。これにより患者さんばかりでなく、医師への侵襲も少なくなってきています。
給料は出るの?
入局の時点で原則として助手になりますので全て有給です。順天堂大学医学部附属病院全てで同様の処遇です。関連病院に勤務する場合は、それぞれの病院の給与体系での支給が受けられます。
女性でも出来る?
確信をもって出来るといえます。当教室にも多数の女性脳神経外科医がおりますが、全員専門医の資格を修得しています。現代の脳神経外科は洗練されており、昔ながらの体力勝負というものはなくなってきました。女性の入局大歓迎です。
将来的には開業がしたいんだけど?
可能です。優秀な医師が医局から離れるのは辛いことですが、個人の意思を尊重し医局全体で開業をバックアップします。
順天堂大学出身が多いのでは?
医局全体の人員構成をみれば、確かに順天堂大学出身者が多くなります。しかし、研修や人事、海外留学等、出身大学による差別は全くありません。色々な人材が集まりそれぞれが特色を出すことより、医局全体が活性化すると考えています。ちなみに現在医局に所属する医師の出身大学には、旭川医科大学、弘前大学、秋田大学、福島県立医科大学、群馬大学、筑波大学、防衛医科大学、埼玉医科大学、日本医科大学、帝京大学、聖マリアンナ大学、信州大学、宮崎医科大学等があります。
給料は確保されるのですか?
我々の関連施設やOBなどと協力をして、皆さんの収入は確保します。詳しくは教授、医局長に相談してください。
大学院コースと専門医・専攻生コースはどちらが脳神経外科にあっていますか?
どちらがいいかを論じることには無理があります。我々は脳神経外科医ですから、まずはしっかりとした臨床の力を付ける必要があると考えています。その意味では、臨床を重視した専門医・専攻生コースにメリットがあるかも知れませんが、この問題はたとえ大学院コースを選択しても個人の努力によって克服できるものと思われます。"既に学位はあまり必要なくなった"という意見を耳にするがありますが、私達はそのようには考えません。学位という資格にとらわれることなく、"サイエンス"に触れることによって獲得される論理的思考がなければ、その後の医師としての飛躍は困難になるでしょう。個人のおかれた環境にもよる選択と思いますので、個別に相談にしてもらった方が良いと考えます。
専門医をとるのには順天堂はいいと思います。しかし、研究は他大学院で自分の興味がある研究をしたいのですが。
他施設で研究をしてみたいということであれば、順天堂の大学院に入学した後に、他研究施設に留学するということは全く問題ありません。これまでにも、何名かの教室員がこの形で、海外、国内の施設に留学しています。
順天堂の弱い分野は他大学で研修したいのですが。
順天堂は、脳神経外科のサブスペシャリティを全て網羅しているのが大きな特徴です。しかしながら、確かに他大学がある分野では私たちよりも症例が多いということもあります。現在は検討段階ですが、幾つかの大学と研修医の交換留学が可能になれるかを考えています。交換留学が実現すれば、より多くの知識を、研修医を通して私たちも共有することができると思われます。早期の実現を目指します。