初期臨床研修
循環器内科の未来を担う皆様へ
2004年度から導入された初期臨床研修医制度により、症例数や実地医療の観点から、市中病院での研修を希望する若手医師が多くなり、大学病院での研修が敬遠される傾向がありました。しかし、新専門医制度が発足し、2018年度から新しい内科専門医制度(通称J-OSLER)が開始されました。これにより、内科全般の研修において、質・量ともにこれまでよりも改善させる必要があり、より多くの症例を経験し、より専門的な内容を研修し、そして専門的な内容を指導できる上級医のもとで研修することが求められるようになり、大学病院での研修の大切さを再認識しております。順天堂大学医学部附属順天堂医院は、『人ありて我あり、他を思いやり、慈しむ心』医療の基本は「仁」にあるという哲学にもとづき、心の通った医療を患者さんに提供し続けてきた結果、病床数1051床、外来受診患者数は4459名/日と多く、大学病院では有数の外来および入院症例数を誇っています。また、大学病院ならではの最先端の高度医療も習得することが可能です。若手医師は日々の充実した研修で忙しいなかでも、新しい内科専門医制度(J-OSLER)をクリアするために、私たち循環器内科指導医がマンツーマンで若手医師をサポートする体制が確立しております。多くのサブスペシャリティーをもつ多くの循環器専門医が、初期臨床研修医、後期臨床研修医など若手の先生方が持つ大きな可能性を広げられるように尽力いたしますので、ぜひとも一緒に研鑽を積んでいきましょう。初期臨床研修医の循環器内科における学習⽬標(主要項⽬)
- 診断・治療に必要な病歴聴取と身体診察ができる。
- 得られた情報から病態を正確に把握し、適切な検査・治療を立案する。
- 12誘導心電図の記録と基本的な判読ができる。
- 心臓超音波検査でBモード像を描出し、壁運動の評価ができる。
- 循環器領域における代表的な症状:①胸痛、②呼吸困難、③動悸、④浮腫、をきたす疾患の鑑別と診断の進め方を説明できる。
- ①心肺停止、②ショック、③意識障害、④急性心不全、⑤急性冠症候群の症例に対する救急初期対応ができる。
- EBMに基づいた治療の選択および患者さんの管理ができる。
- 冠動脈造影所見を説明し、治療の選択ができる。
- 代表的な不整脈を診断し、治療の緊急性を判断できる。
- 肺血栓塞栓症の診断および救急初期対応ができる。
- 循環器専門医にコンサルトが必要な場合を判断することができる。
循環器内科の週間予定
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
午前 | CCU回診
病棟診察 心臓カテーテル検査 電気生理学検査 | CCU回診
病棟診察 心臓カテーテル検査 電気生理学検査 | CCU回診
病棟診察 心臓カテーテル検査 電気生理学検査 | CCU回診
病棟診察 心臓カテーテル検査 電気生理学検査 | CCU回診
病棟診察 心臓カテーテル検査 電気生理学検査 | CCU回診
病棟診察 心臓カテーテル検査 電気生理学検査 |
午後 | 病棟診察
心臓カテーテル検査 電気生理学検査 グループ回診 | 病棟診察
心臓カテーテル検査 電気生理学検査 | 教授回診 病棟診察 心臓カテーテル検査 電気生理学検査 医局会 | 病棟診察
心臓カテーテル検査 電気生理学検査 | 病棟診察
心臓カテーテル検査 電気生理学検査 グループ回診 |
CCUに入室されている患者さんだけでなく、一般床の患者さんの診療も同時に行います。担当医が必要な検査・治療を考え、それらを実践することができ、退院まで責任をもって入院患者さんの診療を丁寧に行います。
CCU入室患者の治療を行うため、どうしても少し早めの出勤時間となります。ただし、CCUで入院されている患者さんは病状が不安定なことが多いため、看護師をはじめとした病棟スタッフや他科の先生方のご協力をいただきながらの診療となりますので、しっかりとした治療の方向性を示す必要があります。自分の手で治療方針を決めることができますので、医師として大きく成長するチャンスであります。若手医師を指導医はしっかりサポートしていきますので、一緒に自分の可能性を広げましょう。