治療
まず保存療法として、安静時痛・夜間痛に対しては、炎症の鎮静化を目的に、鎮痛薬の内服、ヒアルロン酸またはステロイドの関節内注射を行います。動作時痛・可動域制限に対しては、肩関節を正常な位置で動かすための腱板の機能訓練や、肩甲骨や胸椎の可動による代償運動の促進などの運動療法、ヒアルロン酸などの関節内注射を行います。
保存療法を行っても日常生活動作に支障を来たす場合は手術も検討されます。関節に変形を認め、腱板は正常もしくは修復できる場合は、主に(解剖学的)人工肩関節置換術(total shoulder arthroplasty:TSA)を行います。 修復困難な腱板断裂を合併している、関節の変形が著明であるなど、解剖学的人工肩関節置換術では術後の肩関節の安定性が確保できない場合は、肩甲骨側と上腕骨側の構造を真逆にしたリバース型人工肩関節置換術(RSA)を行う場合があります。