研究

順天堂大学医学部附属順天堂医院は、「順天堂大学医学部」に附属する医療機関であり、患者さんの診療を行うと同時に、医学に関する研究・教育機関としての役割を有しています。当科では、通常の医療業務と並行して、整形外科およびスポーツ医学に関する研究活動を通して医学の発展と患者さんへのより良い医療の提供に寄与しています。

当科で実施中の臨床研究

平成27年度より岡田保典客員教授を招聘し、寄付講座「運動器・腫瘍性疾患病態学講座」を主宰しております。変形性膝関節症に対する外科的治療に加え、関節軟骨の細胞外マトリックス分解や再生に関する基礎研究および初期から中期の膝関節OAの診断や治療法に関する臨床研究を展開するとともに、肺がんや骨軟部腫瘍などの悪性腫瘍における増殖・進展に関わる基礎研究推進と臨床応用を目指しています。

学会活動

​主に以下の国内外での学会に加入し、積極的に演題を発表・発信しております。また各種研究会に参加することで情報発信・収集し研鑽に努めております。
 

先進医療

先進医療は、国民の安全性を確保し、患者負担の増大を防止するといった観点も踏まえつつ、国民の選択肢を拡げ、利便性を向上するという観点から、将来的な保険導入のための評価を行うものとして、保険診療との併用を認めることとされているものです。
有効性及び安全性を確保する観点から、医療技術ごとに一定の施設基準を設定し、施設基準に該当する保険医療機関は届出により保険診療との併用ができることとされています。
当科では先進医療として「骨軟部腫瘍切除後骨欠損に対する自家液体窒素処理骨移植」を2008年より末原義之准教授を中心に導入し、現在も継続して治療を行っております。
骨軟部腫瘍切除後骨欠損に対する自家液体窒素処理骨移植

骨腫瘍に対する手術療法に際し、患者自身の罹患骨を用いて再建する方法。切除骨から腫瘍病巣を取り除いた後、液体窒素で冷却処理し、腫瘍切除後の骨欠損部の再建に用いる。従来用いられてきた熱処理等と比較し、軟骨基質の温存、蛋白・酵素の温存が可能で処理後も骨形成因子の活性が保たれるため骨癒合に有利である。術後の関節機能が温存されるほか、容易に処理を行うことができる。

先進医療に係る費用:58,000円(一連の治療につき)
担当診療科:整形外科・スポーツ診療科
当院の「順天堂医院の先進医療」のサイトにて、先進医療に関して詳細をご覧いただけます。