軽度認知障害(MCI)に対する反復経頭蓋磁気刺激併用短期集中高次認知機能 トレーニング効果に関する研究

intensive Stimulated Cognitive Training: iStimCogTrain研究)

 


軽度認知障害 (MCI) とは、正常と認知症の中間の状態(物忘れはあるが、日常生活には支障がない状態)であり、そのおよそ10-30%が認知症に進行すると考えられています。MCIの段階からの認知症進行予防として、本研究では、うつ病治療などに用いられる反復軽頭蓋磁気刺激(rTMS)とコンピュータゲームを用いた認知機能訓練(CACR)を併用した認知機能リハビリを週3回*2週間実施します。
研究開始前、2週後、4週後に記憶力などの検査を実施し、ワーキングメモリをはじめとする認知機能の改善効果ならびにその際の神経生理学的な変化について検証します。

対象となる方

(1)選択基準
物忘れの自覚を有する方
家事や日常生活動作が概して正常の方
同意取得時の年齢が60歳以上80歳未満の方
試験プロトコールに則った通院が可能な方
(2)除外基準
  1. てんかん・うつ病・躁病・統合失調症の治療中の患者
  2. 心臓ペースメーカ、埋め込み型除細動器、刺激部位に近接する金属(人工内耳、磁性体クリップ、脳深部刺激・迷走神経刺激)、体内埋設型薬液ポンプを有する患者
  3. 重篤な心疾患:不安定狭心症、発症から短期間の心筋梗塞、非代償性うっ血性心不全、急性肺性心、コントロール不良の不整脈、重篤な大動脈弁狭窄症、活動性の心筋炎、心内膜炎などの患者
  4. コントロール不良の高血圧の患者
  5. 急性全身性疾患または発熱を有する患者
  6. 最近の肺塞栓症、急性肺性心、重度の肺高血圧症を合併している患者
  7. 重篤な肝・腎機能障害を合併している患者
  8. 運動を妨げる重篤な整形外科疾患を合併している患者
  9. 高度の認知障害(MMSE-J≦20)、重度の精神疾患を合併している患者
  10. 他の代謝異常(急性甲状腺炎など)を合併している患者
  11. 痙攣発作の閾値を下げる薬物(三環系抗うつ薬、マプロチリン、テオフィリン、メチルフェニデート、ケタミン、クロザピン、ゾテピン)を使用している患者、アルコール・カフェイン・覚醒剤乱用などの患者
  12. 授乳中の女性
  13. その他、研究責任(分担)医師が研究対象者として不適当と判断した患者



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研究責任医師:順天堂東京江東高齢者医療センター リハビリテーション科 高倉朋和
問い合わせ先:順天堂東京江東高齢者医療センター 03-5632-3111(病院代表)
順天堂東京江東高齢者医療センター:https://hosp-gmc.juntendo.ac.jp/