アレルギー性鼻炎の概要
アレルギー性鼻炎の大きな分類として、
季節性アレルギー性鼻炎と
通年性アレルギー性鼻炎に分けられます。季節性アレルギー性鼻炎は、いわゆる「花粉症」として知られ、中でもスギ花粉によるものが代表的です。一方、通年性アレルギー性鼻炎は、ダニによるアレルギーを指し、文字通り1年中症状が出現します。アレルギー性鼻炎の患者数は現在も増加傾向であり、国民の約2人に1人がアレルギー性鼻炎に罹患しているとされます。
アレルギー性鼻炎の症状
季節性アレルギー性鼻炎は花粉飛散時期に、通年性アレルギー性鼻炎は通年的に、
鼻汁、
鼻閉、
くしゃみ、
鼻のかゆみ、
目のかゆみなどが出現します。症状が強いと、生活の質が低下し、また労働生産性の増悪が指摘されております。
アレルギー性鼻炎の検査
まず鼻内の観察をします。
ファイバースコープという簡易的なカメラを挿入し、鼻内を診察します。鼻粘膜の腫脹や鼻汁が出ていることを確認します。その後
血液検査で、花粉やダニなど、何に対してアレルギー反応が出ているのかを確認します。結果が出るまでは1週間程度かかります。
アレルギー性鼻炎の治療
アレルギーがあることを確認した後、抗アレルギー薬の内服や点鼻ステロイド噴霧薬を開始します。また、舌下免疫療法というアレルギーの素を投与して、体をアレルギーに慣らしていく治療もあります。アレルギー症状がひどい場合には、オマリズマブという生物学的製剤を注射してアレルギーを抑える方法もあります。
症状に応じて、粘膜下下鼻甲介骨切除術や後鼻神経切断術の適応になることもあります。