よくあるご質問(患者の皆様向け)


残余検体とは何ですか?
診療を受けると、診療情報(病歴などのカルテ情報)や画像情報(X線写真、内視鏡写真など)、生理機能検査情報(超音波検査、心電図検査、聴力検査など)が集められ、検査試料(血液、尿、組織など)が採取されて検査が行われます。検査に用いる試料は最小限の量を採取しますが、一部の試料が残る場合があり、このような残余の試料を「残余検体」といいます。
なぜ協力が必要なのですか?
医療は研究を通じて進歩を続けており、さらなる医療の向上のためには新しい治療法や診断法の開発につながる研究が不可欠です。これらの研究には、患者の皆様から得られる情報が欠かせません。将来の医学研究の発展のため「診療に伴って発生する診療情報や残余検体」を研究に利用することへの同意について、患者の皆様のご理解とご協力をお願いします。   
個人情報は守られますか?
はい。
厳正な個人情報保護の下で守られます。診療情報や残余検体は匿名化されて扱われ、関係者以外は患者の皆様の氏名と診療情報や残余検体を関連付けることはできません。
参加にあたり追加採血などは必要ですか?
いいえ。
検査や手術の際に採取されて余ったもの(残余検体)を活用するため、追加採血などは必要ありません。
参加にあたり費用はかかりますか?
いいえ。
参加することで必要になる費用をお支払いいただくことはありません。また、試料および診療情報などの提供に対しての謝礼や交通費の支給もありません。
協力の同意を撤回することはできますか?
はい。
いったん参加に同意した場合でも、原則的にいつでも同意を撤回することができます。同意を撤回したことで、その後の診療・治療などで不利益を受けることはありません。同意を撤回したい場合は、1号館1階「バイオリソースリサーチセンター相談窓口」にて「同意撤回書」をお受け取りになり、ご署名の上、「バイオリソースリサーチセンター相談窓口」にご返却ください。「同意撤回書」をご提出いただいた後に、試料と診療情報を匿名化した状態で廃棄いたします。ただし、その時点で、既に利用者へ配布されている試料と診療情報の利用を止めることはできません。また、公表されている研究の結果からあなたの情報のみを削除することもできません。
残余検体や診療情報の保管期間と参加予定人数はどれくらいですか?
バイオリソースリサーチセンターに保管している残余検体は、研究者への提供等で使い切るまで半永久的に保管させていただきます。ただし、保存スペース等の事情によって、廃棄が必要となった場合には、匿名化された状態で医療廃棄物として廃棄することがあります。参加いただける人数として1年あたり約1万人を予定しています。
参加することにより利益・不利益はありますか?
バイオリソースリサーチセンターは、医学研究に必要な基盤を提供することを目的としているため、すぐに患者の皆様の病気の原因が明らかになったり、治療法が見つかるといったことはありません。地道な研究を通じて、将来的に病気の原因の解明や治療法・予防法の開発につながることが期待されます。一方、バイオリソースリサーチセンターでは既存の診療情報や残余検体を収集、管理するものであり、これにご協力いただくことで健康に被害が生じるなどの不利益はありません。
研究成果は公表されますか?
研究者が専門の学術集会、学術雑誌、インターネット上の公開データベースなどに発表する可能性があります。また、どのような研究に貢献しているか、研究参加者の個人情報の保護や研究の独創性の確保に支障がない範囲で公開していきます。しかし、匿名化処理を行うため、患者の皆様がどの研究に貢献しているかをお知らせすることはできません。