JCI基準に則った安全重点項目指標(QI)

当院では病院全体で取り組む安全重点項目として、毎年度3つの項目を定めています。
これらは当院が2015年12月に取得したJCI(Joint Commission International)認証で求められる基準の一部であり、安全な医療の提供のためには必要不可欠なものとして、患者さんにもご協力をお願いしている部分もあります。
これらの取り組みの成果は、四半期ごとに病院長から本学理事長が出席する会議へも報告され、組織を上げて改善に取り組んでおります。
患者誤認は、重大な医療事故に繋がる恐れのある行為であり、医療の現場においてご本人確認はとても重要です。
当院では、ケアを行う前に患者さんにフルネームと生月日をお伺いして患者さんを特定し、それを病院側の媒体と照合する形でご本人確認を行って患者誤認を防止しています。
さらに、その実施状況を定期的にモニタリングすることで継続的な実施と改善を促しています。
◎CAUTI防止ケアバンドル記載率/遵守率
カテーテル関連尿路感染症(Catheter Associated Urinary Tract Infection:CAUTI)は、尿路カテーテルの適正使用や管理により発生率を低減することが可能です。近年では、ガイドラインで推奨度が高い管理手法をまとめて(バンドル【束】にして)実施することが医療関連感染防止に効果があるといわれています。
当院では2024年度より「医療関連感染症のリスク低減」を安全重点項目として掲げ、全病棟でCAUTI防止ケアバンドルの実施記録および遵守状況をモニタリングし、感染率低減に努めています。
◎処方が変更された件数(疑義照会結果に基づく)
薬剤管理は第三者評価においても重要な項目であり、薬剤に対する院内での関心を高め、医師の不注意などから生じる疑義照会および処方変更を減らし、より安全で質の高い効率的な薬剤管理をするため2024年度より病院の安全重点項目としました。
処方の修正が必要となる例として、処方薬の重複をはじめ、用法用量の記載不備など、十分に注意して処方すれば減らせるものも少なくありません。毎月の処方変更数をモニタリングし、具体的な疑義照会例を繰り返し周知し、注意喚起することで不適切な処方の減少に繋げるよう取り組んでまいります。

その他の医療の質を示す指標(QI)